前職では新システム導入プロジェクトに携わり、ロンドンからきたイギリス人と1年半ほど一緒に仕事をしていました。
そのプロジェクトも佳境に入り、本番公開まで最終の運用テストを残すのみとなったのですが、彼らはその運用テストを指して「dress rehearsal」と呼んでいました。
もともとは本番と同じ衣装を着て行う、本番さながらの舞台稽古という意味の言葉です。そこから、IT開発・導入プロジェクト等でも本番稼働前の総仕上げのテストをこのように呼ぶ訳ですね。
確かに、その運用テストでは全業務部門が参加して、新システムを使って一日の運用を通しで行うテストフェイズだったので、舞台で言えば最終稽古、「dress rehearsal」に当たります。
この表現を聞いた時、「演劇の用語を取り入れるなんて、さすがはシェイクスピアの国だな!」と感嘆したものです。私自身、演劇のことは全く分からないのですが。(苦笑)
日本語でも「二枚目」「十八番」「黒幕」といった歌舞伎から一般に広まった言葉がありますが、似たようなものかもしれませんね。
その他にも、同じく演劇から生まれた表現で「show stopper」もありますので、こちらもチェックしてみてください。
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