「out of the box」は、まさに「箱から出る(出す)」イメージを持ってもらうと理解しやすい表現です。
そこから
・箱から出してすぐ使える ・型にはまらない |
といった意味につながります。
以下、詳しく解説していきます。
略して「OOTB」 ー システム(ソフトウェア開発)でよく使うのはこんな時
「out of the box」は「OOTB」と略すこともあります。
私がこの「out of the box」との表現を最初に聞いたのは、クラウドサービスのことをプロジェクトチームで検討していた時でした。
オーストラリア人の同僚がそのクラウドサービスの利点を挙げて、
「All applications will work out of the box.」
のように言ったと記憶しています。
これを聞いた時、
「簡単な単語で構成されている表現だけど、どういう意味だろう…?」
と思ったのですが、
「全てのアプリケーションがすぐに稼働します」
と言っていたのですね。
right や straightを使うことで、さらに意味を強調することもできます。
You can use the feature right (straight) out of the box. その機能をすぐにそのまま使うことができます。 |
– (ハイフン)でつなげて、以下のように名詞を修飾することも可能です。
This is an out-of-the-box feature. これはすぐに使える機能です。 |
最近、ある製品のサイトを見ていたら、「すぐに利用できる(Out-of-the-Box:OOTB)コンポーネントがあります」のように、サービスの特長をアピールするページが実際にありました。
「型にはまらない」という意味で使うことも
IT関係者間では、上記のように「設定なしですぐに使える」という意味で使うことが圧倒的に多いのですが、「out of the box」には別の意味として、「型にはまらない」といったものもあります。
「箱から飛び出る」というところから、「枠におさまらない」というのはイメージが付きやすいと思います。
ビジネスの世界では、よく以下のようなことが言われますので、覚えておきましょう。
Think outside the box. 型にはまらず考えよう。 |
out-of-the-box thinking 枠にとらわれない思考、型にはまらない発想 |
なお、別記事でも紹介している映画「インターンシップ(The internship)」でも、以下のセリフが出てきます。
または、ブレンダーにはまったことを有利に変える、型破りな発想をする人なのか。
インターンシップへの参加者を選考する際のセリフですが、「ブレンダーにはまるってどういうこと?」と思った人は、ぜひ作品をチェックしてみてください。
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「out of the box」が世の中のトレンド
一昔前のシステム(ソフトウェア)開発では、世の中でよく使われる一般的な機能も自分たちでプログラミングして開発することがあったのですが、クラウド(Cloud)やSaaS(Software as a Service)等が広まったこともあり、そのような機会も大幅に減りました。
すでに実績があるソリューションをout of the boxで活用できるなら、以下の通りQCDの観点でも利用するのが有効という判断がされる場合が多いでしょう。
- Quality … 安定している(目立ったバグはすでに解決されていることが多い)
- Cost … 大きな費用もかからない
- Delivery … 早く導入できる
ついては、今後も一般にout of the box の志向は強まっていくと思われますので、この表現、しっかり覚えておきましょう。
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